京都文化博物館の総合展示「陽明文庫の名宝」他

10月1日(火)京都文化博物館へ「石崎光瑤」展を見に行ったことは前記事に。

4階、3階が「石崎光瑤」展になっていました。
3階に「やすらぎコーナー」というのがあったので、
入ってみると、いい感じの休憩室。
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小さな庭に石仏が置かれています。
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説明板がありました。
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 ここに展示した石仏は、永禄12年(1569)に織田信長が将軍足利義昭の居館として築いた「旧二条城(二條新第)」の北西の部分と推定される場所(京都市上京区新町通下立売上ル両御霊町ほか)から出土したものです。信長は工事を短期間に終わらせるために、配下の武将に命じて付近の寺院から石仏などを徴発し、石垣や石段を築造するのに利用させたようです。(以下略)

そ、そんな扱いをうけた石仏たちなんだ‥‥
頭部がなかったり、破損している石仏も多い。

エスカレーターで2階へ降りると、
京都文化博物館の総合展示があって、「石崎光瑤」展のチケットで
見られるようなので、まぁせっかくだし‥‥と入りました。

まずは、京都の地図や歴史の紹介。
平安貴族を描いた絵など、まぁ京都という地域の博物館の
よくある展示だと、かなりすっ飛ばして奥へ進みました。

奥のコーナーに、雅で優美な着物が展示されていました。
京都府コレクションにみる

 刺繍の世界

京都文化博物館「刺繍の世界20240810-1006_ページ_1.jpg
写真入りの豪華な出品リストが置かれていました。
会期: 2024年8月10日(土)~10月6日(日)
京都文化博物館HPのこの総合展示のページ:
https://www.bunpaku.or.jp/exhi_sogo_post/20240810-1006/
京都文化博物館「刺繍の世界20240810-1006_中面.jpg
京都文化博物館「刺繍の世界20240810-1006_ページ_4.jpg


順路に従い次のコーナーへ行くと、
池大雅

 山水颯爽

京都文化博物館「池大雅20240928-1124-1.jpg

会期: 2024年9月28日(土)~11月24日(日)
https://www.bunpaku.or.jp/exhi_sogo_post/20240928-1124-2/

 池大雅(1723~1776)は、近世日本の文人画家を代表する存在です。少年時代から書画に才能を発揮した大雅は、中国の文人文化に大きな興味と憧れを抱き、書画家としての人生を歩みはじめます。(出品リストより)

紀州の野呂介石が池大雅の住まいの様子を描いた《池大雅居室之図》1792
住まいの周囲に菜畑があり、屋根から葛や蔦が垂れ下がって扉も閉じられなかったこと、食事の際には雀が集まってきたこと、妻の玉瀾も和歌や書画をよくしたことなどが記されており、生前の大雅像をありありと伝える貴重な資料である。(出品リストより)
素朴な家ですね!

文人のあこがれライフ、些事から離れ隠遁生活を送ること
そんな自然の中での暮らしを描いた《高士訪隠図屏風》1750
右手から友人がやってきています。
京都文化博物館「池大雅20240928-1124_中面.jpg
八曲一隻の《柳下童子図屏風》重要文化財 は、
橋(というより板ですね)の上で、メダカを捕まえようとしている
2人の子どもが可愛い。

ここに展示された作品は、平成25年に閉館した
池大雅美術館から京都府に寄贈されたものなんだそう。
京都文化博物館「池大雅20240928-1124_ページ_4.jpg
文人画ってよくわからないけど、
雅でいいななぁ(大雅だけに?)ーって、次のコーナーへ進むと、


近衛家 王朝のみやび

 陽明文庫の名宝14

 御堂関白記と源氏物語

京都文化博物館「陽明文庫の名宝20240928-1124_ページ_1.jpg
会期: 2024年9月28日(土)~11月24日(日)
https://www.bunpaku.or.jp/exhi_sogo_post/20240928-1124/

陽明文庫とは
 京都市右京区の所在する陽明文庫は、朝廷の最高官職である摂政・関白を務めた藤原氏五摂家の一つ、近衛家の御蔵を継承した機関で、平安時代以来の歴史資料の一大宝庫です。(出品リストより)

ってことで展示されていたのが
藤原道長の日記『御堂関白記』

え?! あの藤原道長が書いた日記? 約1000年前だよね?!!
そんなのが残ってるの? すごいんじゃない??

はい、何気なく(?)展示されてるけど、国宝です。
びっくり!!!
京都文化博物館「陽明文庫の名宝20240928-1124_中面.jpg

他にも『源氏物語』の写本が!
鎌倉時代に写された写本を含む一群は、『源氏物語』[別本]系統の代表的な写本とされ、重要文化財に指定されていると。(通称、陽明文庫本)(出品リスト表紙の写真)

さらに、室町後期に後柏原院や三条西実隆らによる寄合書
近衛基熈(もとひろ)による写本(江戸時代、1700-1704)一式が展示されていました。

どの写本も正方形ですね。
ちょっと前、NHKの「歴史探偵」で、
源氏物語の写本は正方形の紙に書かれていることが多い
これは、長方形の紙の方が正方形より格が高いとされていて、
物語は嘘なので、長方形より格の低い正方形の紙に書かれていた
ってやってたなーって。
京都文化博物館「陽明文庫の名宝20240928-1124_ページ_4.jpg

わー、ついでに見て行くか、くらいで入った展示で、
なんかすごいもの見ちゃった! さすが京都だなぁ‥‥と。

紫式部の像もありました。
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特別展「石崎光瑤」展を含め、外国人も多く鑑賞してました。
京都文化博物館の周囲にも外国人観光客がいっぱい!

1階には、江戸時代末期の京の町家の表構えを復元した
「ろうじ店舗」があって、心ひかれたけど、帰らなくちゃと。

あ、これは清水九兵衛さんの作品ですね!
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京都らしい街並み
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PAUL 京都三条店
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この猫は?
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地下鉄で京都駅へ。帰りは新幹線も考えたけど、在来線で西岐阜まで。

家に帰って、ごはん食べながらテレビ見てたら、
Eテレ「知恵泉」で、藤原実資(957-1046)についてやってた。
大河ドラマ「光る君へ」で、存在感ある役を秋山竜次が演じていますね。
彼が書いた日記「小右記」は、藤原道長(966-1028)が権勢をふるった
時代の詳細な記録として貴重とのこと。
90歳まで生きたのは当時としては驚くほどの長寿ですよね。


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京都文化博物館「石崎光瑤」展のショップで買ったもの。
(図録は南砺市立福光美術館で購入してます)
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石崎光瑤《燦雨》の部分を使ったグリッターコースター 1,650円(税込)
机に飲み物を置く時にコースターがあると濡れなくていいなって。
スノードームのように、金色の砂(?)がキラキラと動いて素敵。
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あとは、石崎光瑤とはちょっと違うけど(^^;
うつし絵蒔絵『シマエナガ』660円(税込)
カワイイ! 貼ってこすると、蒔絵飾りができるんだそう。
‥‥まだどこに貼ろうか考えてて貼ってないんだけどー
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伊藤若冲「玄圃瑤華」シール 330円(税込)
単色拓版摺「玄圃瑤華」の図を使ったシール
なんてシャープでモダン! 若冲のデザインセンス、すごいです
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京都文化博物館: https://www.bunpaku.or.jp/

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